第二十話 〜特別な想い〜


8/1 日曜日


今日は花火大会のために夕方の待ち合わせだ。
2週間ぶりに愛ちゃんに会えると思い、かなり楽しみにしていた。
花火大会とあって、それっぽい服装をしてきた。
だが、普段着慣れないものだから無性に気持ち悪い・・・


そう想いつつホームで愛ちゃんを待った。
しばらくホームの隙間から見える夕焼けを見ながらボーっとしながら待った。
すると、ふと後ろからそっと抱きつかれた・・・
後ろを振り向くと水色と白色の浴衣姿の愛ちゃんがいた。
髪はポニーテールにしていて可愛い・・・


少し悲しそうな目をしていた。
川*’ー’)<会いたかったんだから・・・
そう言ってまた抱きついた。
そんな愛ちゃんの頭を撫でてやった。
泣いているのが分かった・・・自分自身に少し罪を感じた。



少しして離れた。
(はДり)<ごめん・・・テスト忙しくて。
川*’ー’)<うんうん。また会えたからいいの。
(はДり)<じゃあ、行こうか。
川*’ー’)<うん。


夕焼けのホーム通り2人で歩いた。
ふと気付いた俺は左手で愛ちゃんの右手を握った。
愛ちゃんは体をこっちに寄せて歩いた。
電車に乗ってもずっと手を握っていた。



花火大会の会場に着くと出店がいっぱい並んでいた。
人もいっぱいいたのでなかなか進めなかった。
ようやく人気のあまりないところに辿り着いた。
周りは川の近くで、周りの人はほとんどがカップルだ。
ちょうど階段があったのでそこで座って見る事にした。